サナダ虫ダイエットの特徴と危険性

サナダ虫のメカニズム

 

 

さて、藤田先生がお腹に飼っていたのは日本海裂頭条虫ですが、東京の目黒寄生虫館にある日本海裂頭条虫の展示物では長さが何と8.8メートルもあるそうです。日本海裂頭条虫の名前の通り、頭部には吸溝が2条あり、頭が割れているように見え、色は淡いベージュ色で、幼虫の時は白色だそうです。

 

幼虫は1~2cmと大変小さいのですが、宿主に固着するための吸盤を外部に備え、人間のお腹に住みつくと、1日最大20センチメートルの速さで成長する場合もあるそうで、簡単に6メートル位までは育ちます。そうなるとお尻の穴から、端っこが出てくるそうで、最大では12メートルにもなります。

 

虫体には、節があり、節は四角いブロックで、幅の広いところで2センチ程度です。節の真ん中に膨らんだような茶色い点があり、これを片節といい、そのひとつひとつには生殖器があって卵を産むことができます。ちなみに雌雄同体で体内は雌雄の生殖器官のみが発達しています。

 

特徴は消化管は無いことで、サナダ虫は体表の表面積を増やして栄養分を吸収します。日本産のサナダ虫は人体に悪い影響を与えることは無いということですが、西洋のサナダ虫では、腹部の不快感や食欲不振、貧血、嘔吐下痢などの症状が起こり、結果的に食が細くなって痩せてしまうということで、これは病的な状態で正しいダイエットとは言えず、注意する必要があるとされています。